研修連携施設
- 宮里病院(名護市)
- 国立琉球病院(金武町)
- 平和病院(うるま市)
- 沖縄中央病院(沖縄市)
- 天久台病院(那覇市)
- 南山病院(糸満市)
- 宮古病院(宮古島市)
- 岩手医科大学附属病院連携施設精神科専門研修プログラム
(参照:http://fa.jspn.or.jp/program/0072.pdf)
- ・2年目以降、沖縄本島内の研修連携施設に勤務している間は、週1回、琉球大学病院での勤務日が設定されています。
- ・専攻医同士のつながりが保たれ、大学病院の指導医から継続した研修指導を受けられます。
宮里病院
1.精神科を選んだ理由
私は、元々人の考え方や行動など心理の面で興味があり、中学生の頃から人を観察することをよくやっておりました。人の笑顔が生きがいである私にとって、精神科は自然な選択でありました。
2.当プログラムを選んだ理由
琉球大学が出身ということもあり、学生時代から大変お世話になっておりました。医局員の個々が尊重されており、分からないことはその場で質問でき、また上の先生は嫌な顔1つせず丁寧に教えている姿をみて、ここなら安心して学べると感じ入局しました。
3.実際に入局してみて
いわゆる縦割りな医局ではなく、基本的には個々を尊重しあい、分からないことは適宜質問でき、それに対し先生方はお忙しいにも関わらず丁寧に指導してくださる素敵な医局です。また、我々1年目が勝手なことをしていても、常に見えないところで見守り適宜アドバイスをして頂き、安心して日々の診療に励むことができました。また、“やりたい”に応えてくれる医局であり、様々なことを経験させて頂きました。
4.宮里病院を選んだ理由
地方の砦となるような病院は、様々な疾患の患者様がおり、また病院も基本的には選り好みせず何でも受け入れる病院が多い傾向にあります。宮里病院もそのような病院のひとつであり、多彩な疾患の患者様がおります。しかしながら精神科医の数は多くはなく、医師一人当たりの受け持ちの患者数は多いです。また宮里病院は認知症疾患医療センターでもあり、特に認知症を学びたい方にはとてもお勧めです。指導体制も充実しており、川崎院長をはじめ経験豊富な先生方が在籍しており、相談もし易く安心して経験を積むことが出来ます。宮里病院なら十分に学べると実感し当院を選びました。現在、日々の診療に悪戦苦闘しておりますが、様々なスタッフに支えられ楽しく働かさせて頂いております。
上原敬生
琉球大学病院→宮里病院
国立琉球病院
1.精神科を選んだ理由
高校生の頃に倫理の授業で先人らの考えに触れ、”生きること”について考えるようになった。次第に人のこころの動きが行動に与える影響に興味を持つようになり、精神科医になるため医学部に入学した。
2.当プログラムを選んだ理由
大学時代の勉強や実習を経て「精神科ほど他科と繋がりを持つ診療科はない」ということを強く実感した。身体疾患抜きで精神疾患を診ることは出来ず、総合病院の精神科で研修することを希望したため、当医局を選択した。
3.実際に入局してみて
最初の1年を大学病院で研修することで、主要な精神疾患を診察・治療する基礎力を養い、難治例を担当したり、リエゾンテーション・コンサルトで身体疾患に伴う精神症状を診ることによりそれらに対する抵抗感を払拭することが出来たので、2年目以降に単科精神科病院を研修する際には自信を持って診療に従事できる。また、サブスペシャリティを持ったり、大学院進学をしている先輩医師が身近にいるため、今後のキャリアプランをイメージしやすいこともメリットだと思う。
4.国立琉球病院について
琉球病院は金武町に位置している国立病院機構であるため、大学病院同様に北部圏域の難治例・治療抵抗例を数多く取り扱っている。それらの症例に対してクロザピン治療やm-ECT治療などを積極的に導入し、訪問看護やデイケアを利用しながら”地域で暮らす”ことを大事にしている。また、アルコールをはじめとする依存症疾患、認知症、児童・思春期精神といった専門医療を提供し、各ライフステージに寄り添った治療を学ぶことが出来る。単科精神科病院において特徴的で専門性のある病院で研修を希望していたため、琉球病院を選択した。また、自分自身のライフプランとして妊娠・出産を予定していた時期であったため、育児をしながらの働き方としてモデルとなるよう女性医師らの存在や育休取得した男性医師が複数名いることも当院選択の決め手となった。
5.出産育児について
専攻医のうちに妊娠・出産・育児を行うことは、少なからず不安が付きまとうものである。私の場合は、主に①金銭面、②キャリアプランを考慮しなければならなかった。①について、常勤医として勤務できる2年目以降であれば産休・育休の身分や給与が保障される。②については、産休前に専攻医/指定医症例を出来るだけ宛がってもらい、復帰後に症例集めで苦労しないようにしていた。妊娠・出産前後で働き方が異なるのは致し方ないものの、オンオフはっきりした勤務体制や女性のライフワークバランスに理解のある先生方の存在が不可欠であり、当医局ではこれらが達成されているため、安心して医師として母親として自分の人生を楽しむことが出来る。
仲里美希
琉球大学病院→国立琉球病院
平和病院
1.精神科を選んだ理由
初期研修当時、診療科選択に苦慮していました。そんな時に当科でのローテートの機会に恵まれました。ポリクリの印象のみであった精神科医療に衝撃を受け、精神科を選びました。
2.当プログラムを選んだ理由
精神科を選択したきっかけとなったのが当科でのローテーションでした。さらに下記に記載したプログラム内容や専門知識、情熱をもった先生方が魅力的でした。
3.実際に入局してみて
1ヶ月のローテーションでは気付けなかった精神科疾患の奥深さに日々勉強の毎日です。大学病院では難治例や希少な症例なども集まり、より専門性が求められます。さらに同じ疾患であっても患者さん毎の背景に沿って治療のアレンジを必要とされます。その楽しさや難しさを実感し時には打ちのめされそうにもなりますが、オールマイティかつ各分野に長けた先生方へ相談しやすい環境が整っていたため安心でした。
4.平和病院を選んだ理由
精神科治療は、薬物療法や精神療法に加え作業療法や患者様それぞれに適した環境調整などで構成されます。大学病院の特性上、作業療法や包括ケアが弱い面がありました。研修先として選んだ平和病院は下記の特色があります。
・地域包括ケアに強く、入院早期からグループホーム、就労訓練やデイケアの見学を行うなど積極的に取り組んでいる点
・定期的な回診や他職種カンファレンスで様々な視野で患者さんをみる視点が身につく
・経験症例としてはスーパー救急病棟があり急性期の患者さんから難治性の慢性期患者まで経験できる。またクロザピンの導入から外来フォローまで経験できる点
このように専門性の高い大学病院、それぞれ特色のある精神科単科病院、さらに離島の中核を担う総合病院など幅広い選択肢のある当プログラムで3年間研修を行うことで精神科医として求められるたしかな基礎力の上に専門性を築くことができると信じ、日々精進しています。
大城 早貴
琉球大学病院→沖縄中央病院→平和病院
沖縄中央病院
1.精神科を選んだ理由
臨床実習で指導医の先生が事前の情報を聞いただけでおおまかな診断がついていくのを見て、神業のように感じ興味を持ち始めました。初期研修でいろいろな科を回り魅力的な科もたくさんありましたが最終的には精神科を選びました。
2.当プログラムを選んだ理由
医局員一人一人の意見を尊重するような雰囲気があり、ここならやっていけると感じたからです。また、教育熱心な先生が多く専門医や精神保健指定医の取得にも最適と感じました。
3.実際に入局してみて
医局の先生方はみんな優しく、また比較的若い先生も多いため気軽に相談ができました。定期的に実施されたクルズスは専攻医のことを考えた難しすぎない内容で、さらに集中力が続くようコンパクトにまとまっており無理なく勉強することができました。琉大病院を離れている医局の先生とも交流を持つことができ、いろいろな病院の話を聞けてよい刺激になりました
4.沖縄中央病院での研修してみて
沖縄中央病院は沖縄市にある単科の精神科病院です。外来を新患は週1名、再来は週2回午前に担当していました。それとは別に急性期病棟、認知症病棟、慢性期の病棟に担当の患者がいました。医局の先生はみな教育熱心で、困った症例についても気軽に相談できます。週に1回、院長と副院長を含めたカンファレンスがあり、外来と入院問わず気になる症例を相談できました。また、レポートで必要な症例は優先的に担当させてもらいました。看護師や精神保健福祉士、作業療法士、事務職員など職員みな仲が良く働きやすい環境でした。
伊佐賢悟
琉球大学病院→沖縄中央病院→琉球大学病院
天久台病院
1.精神科を選んだ理由
近年5疾病・5事業にも新たに取り組まれたように精神科は重要性が再認識されており、需要が今後も増えると事が一点です。また小児から老年期まで全世代に全人的に関わる最もやりがいのある科であるからです。
2.当プログラムを選んだ理由
最新の文献、研究者と働くことで最も効率よく最新の知識を得ることができるからです。また、将来沖縄県内で働く者として、全県的に人脈を作ることができるからです。
3.実際に入局してみて
大学病院以外は1病院当たりの精神科医数は少ないのですが、縦、横のつながりが強く、(昨年はコロナ禍で大きく減少したが)活発に交流が可能です。研究面はこれまで活発とは言い難いものでしたが、論文作成、学会発表についてはどこよりも積極的に機会を後押しして貰えます。
4.天久台病院を選んだ理由
琉大病院プログラムの連携病院である天久台病院はスーパー救急(精神科救急)病棟に48床を有し、専攻医は基本的に精神科救急病棟配属となり10名前後を受け持ちます。認知症から発達障害まで幅広く見ることができ、専門研修に必要な症例に困りません。
また、てんかんと認知症の認定施設であり、定期的に院内専門カンファレンスも行っています。指導医やコメディカルともいつでも気さくに相談ができる距離の近さも魅力です。
また、那覇市内にありますが立地の面からも本島内にとどまらず離島、県外からの紹介、退院後の環境調整を行う機会も多く、その地域に根差した治療計画を考えることができます。今一番の話題として、感染症対策も徹底しており、早くから院内新型コロナPCR検査を導入しており、即時に結果が出るため不必要に患者様、接触スタッフを隔離待機させることが無く、通常業務に専念し易い環境です。
比嘉大
琉球大学病院→天久台病院
南山病院
1.精神科を選んだ理由
精神科は患者さんが自分の人生をよりよく生きるためのサポートができる科ではないかと考えました。また、年齢を重ねても診療を続けていけるのではないかと思ったのも精神科を選んだ要因でした。
2.当プログラムを選んだ理由
琉大で研修や実習をしてみて、琉大の精神科をまわる機会があり、この職場なら自分自身や家族を大事にしながら働けるのではないかと思いました。また、穏やかな先生方が多いことも魅力的でした。
3.実際に入局してみて
先輩の先生方が、家庭、研究、教育、自己研鑽などとの両立で多忙な中で働いていても、専攻医に優しい態度は崩さずにいてくださりありがたいと感じています。精神科は、新しい薬や検査、治療方法が研究・開発され、患者さんの全体のQOLも以前と比べて向上しており、可能性のある領域だと思います。また、患者さんにあった接し方や言葉のかけ方を勉強するのが面白く、自分の日常の生活にも生かせるのではと思っています。
4.南山病院を選んだ理由
南山病院は沖縄県の南部の精神科の地域医療を担っている病院です。児童・思春期の症例から認知症まで、幅広い疾患を学ぶことができます。デイケアや事業所、訪問看護ステーションも数多く持っているので、福祉や医療・介護サービスが果たす役割を、実際に患者さんがどのように利用しているのかをみることで理解することができます。患者さんの機能の維持や向上、質の高い生活のためにはこれらのサービスは治療と同様に必要なものであるため、よい経験をさせてもらっていると考えています。また、病院の先生方も気さくに教えてくださり、困った時に相談しやすい雰囲気があります。自然に囲まれたのどかな場所にある病院ですが、既存の体制にこだわらず地域のニーズに応えようと新しいことにどんどん取り組んでいくこの病院で働かせてもらうことになってよかったと思っています。
須田和桂子
琉球大学病院→南山病院
沖縄県立宮古病院
1.精神科を選んだ理由
精神医学はまだまだ謎が多く大変奥深い分野です。その奥深さに魅力を感じ、精神科の道に進みました。
2.琉大で勤務してみて
近藤先生をはじめ、県内で最も質の高い指導体制が整っていると感じます。近年は入局者数も増えてとても勢いがあります。児童思春期から認知症まで様々な分野の診療を行うことができ、また、基幹型の認知症疾患医療センターも備わっております。
3.宮古病院を選んだ理由
私は2021年度より沖縄県立宮古病院に精神科医として赴任しました。当科は、県内では数少ない総合病院精神科、宮古島唯一の有床精神科として、宮古島の精神科医療を担っております。小児からお年寄りまで幅広い方が日々足を運ばれます。現在は精神科医4名体制で、入院治療としては、電気けいれん療法や治療抵抗性統合失調症に対するクロザピンという抗精神病薬を用いた治療についても行っております。また、外来診療に加えて訪問診療も定期的に行っており、疾患のみならず、生活そのものを診るという点で非常に魅力的な職場だと感じております。さらに、他科との垣根がとても低く、相談しやすく小回りが利く総合病院であることも当院の特徴です。ぜひ一緒に宮古病院で働きましょう。
深水泰宏
肥前精神医療センター→琉球大学病院→宮古病院
入局に関するお問い合せ
〒903-0215沖縄県西原町上原207 琉球大学大学院医学研究科精神病態医学講座内 入局案内担当係宛
E-mail:ryukyupsychiatry@gmail.com